レーブハフト

「LEBHAFT(レーブハフト)」レーベルは「アインザッツ」と同じ趣旨のもと、貴重音源の発掘、紹介を推し進めるレーベルです。CD化されていないLP音源は世界中に数え切れないほど存在しますが、素晴らしい演奏、録音が埋もれたまま忘れ去られる事は実に勿体無いと言うしかありません。配信やダウンロードではない、当時の演奏者、製作者の心意気を肌で感じる「作品」の再現を目指して行きます。
なお、50年以上にも遡る往年のLPを音源として使用しておりますので、経年による盤質の劣化等によるノイズ、歪みが発生する場合がありますので、その点はご了承下さい。
「レーブハフト」レーベルの復刻の技術面はアインザッツレコードの蛸澤 迅が担当。ザンデンオーディオシステムの山田和利氏の監修の下、クオリティの高い復刻に尽力しています。
そして「アインザッツ」レーベルと同じくザンデンオーディオシステム社製「LCR型フォノイコライザ」を使用。各レーベルに適応したイコライザカーブで再生しています。
なお、このレーベルのフォーマットはCD-Rです。

品 番 内 容 解 説

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LBCDR-1001

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モーツァルト/
ピアノ協奏曲第1番K.37
ピアノ協奏曲第2番K.39
ピアノ協奏曲第3番K.40
ピアノ協奏曲第4番K.41

イヴォンヌ・ロリオ (ピアノ)/
ピエール・ブーレーズ指揮/
ドメーヌ・ミュジカル

録音:1962年
原盤:仏Vega C30A353/4

現代音楽の化身たるピアニスト、オーケストラ、そして指揮者が古典作品でこんなに楽しげな表情を見せるとは意外と同時に嬉しい発見である。だがロリオはショパンやリストなども好んで演奏、録音しており「現代音楽のピアニスト」のレッテルを貼るには少々の違和感があるのは、このモーツァルトを聴けば明らかだ。

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LBCDR-1002

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J.S.バッハ/
ヴァイオリン協奏曲第1番 BWV1041
ヴァイオリン協奏曲第2番 BWV1042
2つのヴァイオリンのための協奏曲 BWV1043

シャルル・シルルニク (ヴァイオリン)/
ジョルジュ・アルマン (ヴァイオリン)/※BWV1043
ルイ・オーリアコンブ指揮/
トゥールーズ室内管弦楽団

録音:1950年代
原盤:仏Le Club Francais du Disque 255

フランスの名手シャルル・シルルニクは1923年にパリで生まれ、パリ音楽院にてジネット・ヌヴーやミシェル・オークレールの師でもあったジュール・ブシュリに学んでいる。男性的な骨太さを持ちながら気品をも漂わせるシルルニクのヴァイオリンは、まさにバッハの協奏曲のために存在するかのような音色を発している。

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LBCDR-1003

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モーツァルト/
クラリネット協奏曲K.622
管楽器のための協奏交響曲K.297b

ピエール・ピエルロ (オーボエ)/ジャック・ランスロ (クラリネット)/ ジルベール・クールシェ (ホルン)/ポール・オンニュ (ファゴット)/
ルイ・ド・フロマン指揮/
オワゾリール・アンサンブル

録音:1950年代
原盤:仏L'Oiseau-Lyre OL-LD75

ジャック・ランスロの代表的なレパートリーである「K.622」は後のジャン=フランソワ・パイヤールとの2回のエラート録音に先立つもの。また「K.297b」の4人のソリストはカール・リステンパルトとの録音もあるが、トゥールーズ生まれのフランスの名匠ルイ・ド・フロマンのサポートでさらに優美さが香る。

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LBCDR-1004

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メンデルスゾーン/
交響曲第3番「スコットランド」
序曲「静かな海と楽しい航海」

パウル・クレツキ指揮/
イスラエル・フィルハーモニー管弦楽団

録音:1954年5月
原盤:仏Columbia FCX381(ジャケット写真は英国盤)

パウル・クレツキとイスラエル・フィルはマーラーの「巨人」や「第9番」、シューマン「交響曲全集」、そしてシェーンベルク「浄夜」などを1954年に集中的に録音した。同時期の録音したこのメンデルスゾーンは、設立当時から定評のあった弦楽器の美しさが栄える極上の演奏。

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LBCDR-1005

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モーツァルト/
交響曲第36番ハ長調K.425「リンツ」
交響曲第38番ニ長調K.504「プラハ」

カレル・アンチェル指揮/
シュターツカペレ・ドレスデン

録音:1959年6月
原盤:独Eterna 820099

カレル・アンチェルとシュターツカペレ・ドレスデンの一期一会のモーツァルト。アンチェルはSUPRAPHONやPHILIPSに多くの録音があるのは周知の通りだが、ETERNAにこのような素晴らしい録音が残されていた。カイルベルト、ケンペ、コンヴィチュニーへと引き継がれてきた黄金時代のシュターツカペレ・ドレスデンの燻し銀の響きが古典派の傑作を通して迫り来る。

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LBCDR-1006

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ショパン/
ピアノ協奏曲第1番
ピアノ協奏曲第2番

ユリアン・フォン・カーロイ (ピアノ)/
ウィルヘルム・シュヒター指揮/
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

録音:1957年3月(第1番)/1956年3月(第2番)
原盤:独Electrola WBLP532/WBLP521

ハンガリーのピアニスト、ユリアン・フォン・カーロイ(1914-1993)は、ミュンヘンやライプツィヒで学んだ後、エルンスト・ドホナーニやアルフレッド・コルトーらに師事し第2回ショパン・コンクール第9位入賞という経歴を持つ。ショパンとリストを得意とするその芸風は、師匠たちのような強烈な個性は感じられないものの実に安定感のある演奏で両曲を清楚にまとめ上げている。

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LBCDR-1007

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ハチャトゥリアン/
バレエ「ガイーヌ」~剣の舞
ヴァイオリン協奏曲ニ短調

ドヴィ・エルリー(ヴァイオリン)/
セルジュ・ボド指揮/
チェント・ソリ管弦楽団

録音:1956年3月
原盤:仏Club Francois du Disque CFD64

フランスのヴァイオリニスト、ドヴィ・エルリー(1928-2012)はパリ音楽院でジュール・ブシューリに学び、1955年にロン=ティボー国際音楽コンクールで優勝、1982年にはパリ音楽院の教授に就任するが、そのキャリアについてはほとんど知られていない。マイナーレーベルでの録音がほとんどで、プレス数も少なく入手も難しい事から市場価格は高騰を極めており、ファンは血眼になって探し求めるほど聴く機会が滅多とない真の「幻のヴァイオリニスト」である。

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LBCDR-1008

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ベートーヴェン/
ヴァイオリン・ソナタ第5番「春」
ヴァイオリン・ソナタ第9番「クロイツェル」

ズザーネ・ラウテンバッハー (ヴァイオリン)/
ロルフ・ラインハルト (ピアノ)

録音:1960年代初頭
原盤:独Orbis CX11420

ズザーネ・ラウテンバッハー(1932-)はエディト・パイネマンと共に往年のドイツの女流ヴァイオリニストの代表格で、そのレパートリーは広くバロックから現代音楽にまで及ぶ。VOXを始めとして多くのレーベルに録音を残すが、当録音は若いラウテンバッハーの瑞々しさ溢れる颯爽としたベートーヴェンで、稀少なレア盤からの復刻。ピアノのロルフ・ラインハルトは指揮者としてVOXなどに多くの録音があり、ラウテンバッハーともハイドンの協奏曲などの共演盤がある。

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LBCDR-1009

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ベートーヴェン/
交響曲第3番「英雄」                 

アルトゥール・ローター指揮/
ベルリン交響楽団

録音:1960年代初頭
原盤:独Opera 1140

アルトゥール・ローター(1885-1972)は、1906年にヴィースバーデンで指揮者としてのキャリアを開始し、その後はバイロイト音楽祭で名だたる巨匠たちの下でアシスタントを務めた。また1935年から長きにわたりベルリン・ドイツ・オペラの音楽監督を務め、1946年からはセルジュ・チェリビダッケの後任としてベルリン放送交響楽団(東ベルリン)の主席指揮者となっている。ベルリン・フィルにも度々客演、当時のベルリンの楽壇では非常に重要な存在であった。
ローターは決して知名度が高い指揮者とは言えないが、このベルリン交響楽団との「エロイカ」は根強いファンから高い評価を得ている隠れた名盤であるのは事実である。

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LBCDR-1010

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J.S.バッハ
ヴァイオリン協奏曲第2番ホ長調
モーツァルト
ヴァイオリン協奏曲第3番ト長調 (*)                 

ジョコンダ・デ・ヴィート (Vn)
ラファエル・クーベリック指揮
ロンドン交響楽団
ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団 (*)

録音:1959年 (ステレオ録音)
原盤:英EMI ASD429

イタリアの女流ヴァイオリニスト、ジョコンダ・デ・ヴィート(1907-1994)は、少女期にあらゆる賞を総なめにするも演奏活動を本格化せず、卒業後も母校パリ音楽院に留まって更なる研鑽を積む。
そしてついに1942年に本格デビューを飾るも1962年に引退してしまう。実質20年という短い演奏活動の中で録音されたこの2曲の協奏曲は伝説のヴァイオリニストの至芸として燦然と輝く

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LBCDR-1011

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シベリウス/
交響曲第4番
交響曲第5番             

ユージン・オーマンディ指揮/
フィラデルフィア管弦楽団

録音 : 1954年11月(第4番)/1954年12月(第5番)
原盤 : 英Philips ABL3084

ユージン・オーマンディ(1899-1985)は、1938年にフィラデルフィア管弦楽団の音楽監督に就任、1980年に勇退するまで42年もの実に長い在任であった。長きに亘りフィンランド国外で最も多くシベリウスを演奏してきたこのコンビだけに、膨大な録音の中でもやはりシベリウスは特別な存在と言える。それだけにこの2曲の演奏からは作曲者への畏敬の念が強く感じられる。

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LBCDR-1012

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ハイドン/
チェロ協奏曲第1番ハ長調
チェロ協奏曲第2番ニ長調             

オトマール・ボルヴィツキー (チェロ)
ペーター・ロンネフェルト指揮/
ウィーン交響楽団

録音 : 1961年 (ステレオ録音)
原盤 : 独Telefunken SLT43092

ドイツのチェロ奏者オトマール・ボルヴィツキーは1956年からベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の首席チェロ奏者を務め、1993年までの長きに亘りその地位にあった。また指揮者のペーター・ロンネフェルトは23歳でウィーン国立立歌劇場のヘルベルト・フォン・カラヤンのアシスタントに抜擢された逸材だ。カラヤンから厚い信頼を受けた2人の芸術家による魅惑のハイドン。

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LBCDR-1013

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マーラー/交響曲第1番「巨人」

エルネスト・ボルサムスキー指揮/
ベルリン放送交響楽団

録音 : 1949年3月
原盤 : 米Urania URLP7080

「幻の指揮者」と言われるエルネスト・ボルサムスキーだが、ここでその全貌が明らかになる。
ドイツを中心に活躍したこの指揮者のマーラー「第1番」は1949年に録音されたが、これはセッション録音としては1940年のディミトリ・ミトロプーロス指揮ミネアポリス交響楽団に次ぐ史上2番目の同曲録音となる。ボルサムスキーの録音は極めて僅かしか残されておらず、当盤は実に貴重な音源。

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LBCDR-1014

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モーツァルト/
交響曲第38番「プラハ」
交響曲第41番「ジュピター」

カール・シューリヒト指揮/
パリ・オペラ座管弦楽団

録音 : 1963年6月 パリ
原盤 : 英Concert Hall Society AM2326

カール・シューリヒトは様々なレーベルに多数の録音を残しているが、LP時代に通信販売でクラシック音楽を家庭に配布していたレーベル「コンサート・ホール・ソサエティ」でも多くのレコーディングを行っており、ここに収録のモーツァルトの2曲もそれに含まれる。速いテンポ、鋭く冴えたリズム、生命力に満ちた透明度の高い響きは他の追随を許さないこの指揮者ならではのものである。

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LBCDR-1015

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ハイドン/
交響曲第31番「ホルン信号」
交響曲第73番「狩」

レオポルド・ルートヴィヒ指揮/
バイエルン放送交響楽団

録音 : 1966年4月6、8日 (ステレオ録音)
原盤 : 独Electrola SME91601

レオポルド・ルートヴィヒ(1908-1979)はウィーン国立歌劇場、ハンブルク国立歌劇場など数多くの歌劇場の指揮者を歴任。エディンバラ音楽祭、グラインドボーン音楽祭などの主要な音楽祭でもオペラのエキスパートとして活躍した。当盤の2曲はどちらもホルンが活躍する作品で、「第31番」ではこの時代には珍しく4本のホルンが使用され、「第73番」では狩のホルンの旋律が登場する。

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LBCDR-1016

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ベルリオーズ/
幻想交響曲

アンドレ・ヴァンデルノート指揮/
フランス国立放送管弦楽団

録音:1960年 パリ (ステレオ録音)
原盤:米Command CC11009SD

アンドレ・ヴァンデルノート(1927-1991)は、前途洋々たる若手指揮者であったにもかかわらず、世界を駆け回る生活に嫌気がさし、突然我々の視界から姿を消してしまう。以後、活動をベルギー国内にほぼ限定し、レコーディングからも遠ざかってしまう。この「幻想交響曲」はそんな限られた録音の中でも、彼の代表盤の1枚と言えよう。フランスの香り漂う、色彩的な演奏に魅了される。

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LBCDR-1017

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モーツァルト/
ピアノ・ソナタ第5番 ト長調 K.283
ピアノ・ソナタ第13番 変ロ長調 K.333
ピアノ・ソナタ第18番 ニ長調 K.576

カール・エンゲル : ピアノ

録音:1956年、1959年
原盤:独Electrola E80461 / 蘭Philips A00997R

スイスのピアニスト、カール・エンゲルはパリでアルフレッド・コルトーの指導を受け、的確なテクニックで数々のコンクールで入賞。伴奏者としても数々の名歌手たちと共演、また教育者としても後進の育成に尽力した。モーツァルトの演奏には定評があり、「協奏曲全集」「ソナタ全集」を完成している。当盤の3曲のソナタは1980年代の全集とは違う、若さあふれる1950年代の貴重な録音。

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LBCDR-1018

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ベートーヴェン/
交響曲第7番
R.シュトラウス/
交響詩「ドン・ファン」
交響詩「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」

オットー・マツェラート指揮
ヘッセン放送交響楽団(フランクフルト放送交響楽団)

録音:1950年代後期
原盤:独Bertelsmann 11363、13202

ドイツの指揮者オットー・マツェラート(1914-1963)は1935年以降から様々な歌劇場で経験を積み、1941年にヴィルヘルム・フルトヴェングラーの誘いを受けベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の指揮台にも立った。1955年から1961年までヘッセン放送交響楽団(現フランクフルト放送交響楽団)の首席指揮者を務め、このオーケストラの成長に多大な貢献をした名匠の情熱溢れる演奏。

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LBCDR-1019

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ベルリオーズ/
レリオ、あるいは生への回帰
序曲「海賊」(*)
歌劇「ベアトリスとベネディクト」序曲(*)

ルネ・レイボヴィッツ指揮
パリ新交響協会管弦楽団&合唱団
アンドレ・シャルパク(語り)/ヨアヒム・ケロル(テノール)/ガブリエル・バキエ(バリトン)
ジャン・マルティノン指揮 ラムルー管弦楽団(*)

録音:1953年、1952年(*)
原盤:米Vox PL8250、米Urania URLP7048(*)

「幻想交響曲」の続編となるこの作品は6曲から成っており、レリオ(語り)が進行させていく異端作。レイボヴィッツは、語りの部分を簡略化させて音楽を前面に押し出した「レイボヴィッツ版」でこの録音を完成させている。1967年録音のピエール・ブーレーズ盤で認知を得たこの作品だが、その10年以上も前に取り上げたあたり、さすが鬼才レイボヴィッツならでは。
ボーナス・トラックとしてジャン・マルティノンとラムルー管弦楽団による序曲2曲を追加収録。

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LBCDR-1020

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R.シュトラウス/
楽劇「ばらの騎士」(抜粋)

ウィルヘルム・シュヒター指揮
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
スタジオ合唱団
レオニ―・リザネク(ソプラノ)/エリザベート・グリュンマー(ソプラノ)/エリカ・ケート(ソプラノ)/ジークリンデ・ワーグナー(アルト)/ヨーフ・トラクセル(テノール)/グスタフ・ナイトリンガー(バス)

録音:1955年10月
原盤:英EMI CLP1139

名匠ウィルヘルム・シュヒター指揮ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団、そして何とも豪華な歌手陣による「ばらの騎士」。各歌手の所属する歌劇場が異なるため、彼らが「ばらの騎士」の実演で一堂に会することはあり得なかった。まさに一期一会の奇跡の録音。この録音に全曲盤はなく、元々ハイライト盤として企画・制作されたが、抜粋ながらもシュヒターの芸術の真髄が凝縮されている。

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LBCDR-1021

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ブラームス/交響曲第1番

オッド・グリューナー=ヘッゲ指揮
オスロ・フィルハーモニー管弦楽団

録音:1956年
原盤:米National Academy Record Club NA3

ノルウェーの名匠オッド・グリューナー=ヘッゲ(1899-1973)はノルウェー国内での活動が多かったため、世界的な知名度は高いとは言い難いが、幾つかの録音でその卓越した音楽性に触れる事ができる。このブラームスは、メリハリの利いた豪快な演奏。セッション録音でもこの威力なので、実演はさぞ凄かったと思われる。「スピード感」「重量感」どちらも感じられる実にパワフルな演奏。

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LBCDR-1022

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ベートーヴェン/
ピアノ・ソナタ第8番「悲愴」
ピアノ・ソナタ第14番「月光」
ピアノ・ソナタ第23番「熱情」

サンソン・フランソワ:ピアノ

録音:1963年2月~4月 パリ (ステレオ録音)
原盤:仏EMI 1109591

フランスの鬼才サンソン・フランソワは「ベートーヴェンは生理的に受け付けない」と発言したにもかかわらず、なぜこの3大ソナタを録音するに至ったかは謎である。ショパンやドビュッシーを得意とするフランソワは、感覚のおもむくままにその曲の持つ情感をピアノに込めて演奏するタイプのピアニストゆえ、論理ではなく人の感情に直接訴えかける作曲家に共感を覚えたのかも知れない。

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LBCDR-1023

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モーツァルト/
交響曲第35番「ハフナー」
交響曲第39番
ピエール・モントゥー指揮
ハンブルク北ドイツ放送交響楽団

録音:1963年2月~4月 パリ (ステレオ録音)
原盤:仏EMI 1109591

独墺系も得意としたモントゥーだが、モーツァルトの録音は極めて少なく、交響曲録音は公式にはこの2曲のみ。またドイツのオーケストラを振った音源も実に少なく、このハンブルク北ドイツ放送交響楽団との一連の録音以外は見当たらない。稀少なモーツァルト録音に加えて、ドイツのオーケストラとの数少ない共演という2つの価値を有するこの録音は、モントゥーが残した実に貴重な遺産。

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LBCDR-1024

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チャイコフスキー/ピアノ協奏曲第1番 変ロ短調
グリーグ/ピアノ協奏曲 イ短調

ソンドラ・ビアンカ : ピアノ
ハンス=ユルゲン・ワルター指揮
ハンブルク・プロ・ムジカ交響楽団

録音:1955年
原盤:英Parlophone PMC1034

アメリカのピアニスト、ソンドラ・ビアンカは5歳で最初の演奏会を開き、11歳の時にはカーネギー・ホールにデビューし、天才少女ピアニストとして活躍した。#巨匠ブルーノ・ワルターも賞賛し、才媛の名を欲しいままにしたビアンカだが、早々に表舞台から身を引いて後進の教育に力を注いだため、残された録音は限られている。才能に恵まれた天才女流による2大協奏曲の貴重な録音。

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LBCDR-1025

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チャイコフスキー/交響曲第5番

ウィルヘルム・シュヒター指揮
北西ドイツ・フィルハーモニー管弦楽団

録音:1950年代後期 (モノラル録音)
原盤:英HMV XLP20009

NHK交響楽団の指揮者としても活躍した名匠ウィルヘルム・シュヒター渾身のチャイコフスキー。基本的にはイン・テンポで正統派な解釈ながらも、時として弦楽器群が大きなうねりを見せ、金管も野蛮に咆哮する骨太な演奏。当時の北西ドイツ・フィルハーモニー管弦楽団は、決してA級評価とは言い難いオーケストラだが、この演奏ではシュヒター仕込みの鉄壁のアンサンブルが聴ける。

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LBCDR-1026

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ベートーヴェン/交響曲第3番「英雄」

イグナツ・ノイマルク指揮 ユトレヒト交響楽団

録音:1950年代中期 (モノラル録音)
原盤:仏Club National du Disque MMS2031

ポーランド出身の指揮者イグナツ・ノイマルク(1888-1959)は主にポーランドとドイツで活動した後、ノルウェーやオランダをはじめ、ヨーロッパ各地のオーケストラに客演、絶賛された。アルトゥール・ニキシュに指揮を学んだこの隠れた名匠のアグレッシヴな演奏は実に圧巻。この「エロイカ」はオーケストラを見事に鳴らし切った圧倒的名演。キレ味抜群で、指揮者の唸り声までも聞こえる。

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LBCDR-1027

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モーツァルト/
組曲ハ長調 K.399
幻想曲とフーガ ハ長調 K.394
ピアノ・ソナタ第17番 変ロ長調 K.570

ラルフ・カークパトリック (フォルテピアノ)

録音:1952年 ニューヨーク (モノラル録音)
原盤:米Bartok Records BRS912

バッハやスカルラッティの権威として高名なアメリカのチェンバロ奏者ラルフ・カークパトリックの珍しいモーツァルト作品集。この録音ではアメリカのチェンバロ製作者ジョン・チャリスが復元した18世紀モデルのフォルテピアノを使用しており、優美な響きが魅力的。チェンバロでの膨大な録音に比べて、極めて少ないフォルテピアノでの録音にカークパトリックの強いこだわりが垣間見れるようである。

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LBCDR-1028

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ベートーヴェン/交響曲第1番
       「レオノーレ」序曲第3番
モーツァルト/交響曲第39番 (*)

ジョゼフ・ローゼンストック指揮
マンハイム国立交響楽団
ウィルヘルム・ロイブナー指揮
ベルリン国立歌劇場管弦楽団 (*)

録音:1950年代後期、1950年代中期 (*)
   (モノラル録音)
原盤:英World Record Club T41
   独Eterna LPM1010(*)

ポーランド生まれの指揮者ジョゼフ・ローゼンストックは、主にドイツやアメリカ、そして日本で活動したが、NHK交響楽団の基礎を創り上げ、一糸乱れぬアンサンブルを誇るオーケストラに育て上げた功績は大きい。またボーナス・トラックとして、同じくこのオーケストラの指揮者を務めたウィルヘルム・ロイブナーの録音も収録。日本楽壇へ多くの貢献を果たした2人の名指揮者の貴重音源。

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LBCDR-1029

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マーラー/交響曲第9番

キリル・コンドラシン指揮
モスクワ・フィルハーモニー管弦楽団

録音:1964年 モスクワ (ステレオ録音)
原盤:露Melodiya C0813-16

旧ソビエト連邦の指揮者キリル・コンドラシンは早い時期からマーラーの作品を取り上げており、7曲の交響曲の録音がある。「第9番」については、モスクワ・フィルと1962年にソビエト初演、また1967年4月の来日公演では日本初演を行っている。マーラーの交響曲の日本初演がソビエトの指揮者とオーケストラによって行われるのは異例。名匠コンドラシン入魂のマーラーを堪能できる。

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LBCDR-1030

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モーツァルト/歌劇「魔笛」 (抜粋)

アルトゥール・ローター指揮
ハンブルク国立歌劇場管弦楽団&合唱団
ペーター・ロート=エーランク:バス (ザラストロ)/フリッツ・ヴンダーリヒ:テノール (タミーノ)/ギセラ・ヴィヴァレッリ:ソプラノ (夜の女王)/アグネス・ギーベル:ソプラノ (パミーナ)/ホルスト・ギュンター:バリトン (パパゲーノ)/エルナ=マリア・ドゥスケ:ソプラノ (パパゲーナ)

録音:1950年代後期 (モノラル録音)
原盤:独Opera 1134

名匠アルトゥール・ローターの指揮によるモーツァルトの「魔笛」だが、どうやら全曲録音はなく、ハイライト盤としてレコーディングされた模様。しかしながら歌手陣は注目の顔ぶれで、中でもフリッツ・ヴンダーリヒの参加は特筆に値する。また、バイロイト音楽祭に4年連続出演したペーター・ロート=エーランク、様々な指揮者と多くの録音があるアグネス・ギーベルなど、極上の歌唱が聴ける。

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LBCDR-1031

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ブラームス/
交響曲第3番
ハイドンの主題による変奏曲

カール・シューリヒト指揮 南西ドイツ放送交響楽団

録音:1962年9月 バーデン=バーデン (ステレオ録音)
原盤:独Concert Hall Society SMS-2284

カール・シューリヒトによるブラームスの交響曲は、ライヴ録音や放送録音では数種残されているが、セッション録音はこの「第3番」以外にはウィーン・フィルとの「第2番」、バイエルン放送交響楽団との「第4番」しか残されていない。この唯一となる「第3番」の当セッション録音は実に貴重な巨匠の遺産である事は言うまでもない。明快で透明度が高く、生命力に満ちた響きを堪能できる。

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LBCDR-1032

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ショパン/ワルツ集 (全14曲)

ヴラド・ペルルミュテール (ピアノ)

録音:1962年 10月 ジュネーヴ (モノラル録音)
原盤:独Concert Hall Society M-2337

ヴラド・ペルルミュテールはモーリス・ラヴェルから直接教えを受け、ピアノ作品全曲録音を2度も行った「ラヴェル弾き」として有名だが、ショパンはもう1つの中心レパートリー。ショパンのピアノ作品は、1970年代から1990年代にかけてまとまった録音を行うも、「ワルツ集」は1962年のこの録音のみ。過剰な力みを感じさせず、ごく自然に弾きこなしながら、艶やかな雰囲気を醸し出している。

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LBCDR-1033

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モーツァルト/
交響曲第40番
交響曲第41番「ジュピター」

アンドレ・ヴァンデルノート指揮
パリ音楽院管弦楽団

録音:1956-1957年 パリ (モノラル録音)
原盤:仏Trianon 2C 045-11349

ヴァンデルノートは1956年から1958年にかけてモーツァルトの交響曲を9曲録音した。当時はステレオ録音が主流となっていたが、仏Pathé-Marconi EMIはステレオ方式の録音には懐疑的だったため、モノラルでの録音となっている。しかしながら、モノラル特有のパワフルな重量感は、このストレートで生命力に溢れたモーツァルトに見事に合致しており、まさに理想的な演奏となっている。

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LBCDR-1034

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チャイコフスキー/交響曲第6番「悲愴」

オッド・グリューナー=ヘッゲ指揮
オスロ・フィルハーモニー管弦楽団

録音:1950年代後期 (モノラル録音)
原盤:英Allegro ALL-753

オッド・グリューナー=ヘッゲはノルウェー国内での活動が中心だったため、世界的な知名度は高いとは言い難いが、残された幾つかの録音でその卓越した音楽性に触れる事ができる。このチャイコフスキーは、全体的に速めのテンポをとりながら重量感も併せ持つ、実に理想的な演奏。過度の感情移入を避けた端正なスタイルが基本としながら、意表を突くかのようなクライマックスを演出する。

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ドビュッシー/弦楽四重奏曲 ト短調
ラヴェル/弦楽四重奏曲 ヘ長調

ドロルツ四重奏団

録音:1960年代後期 (ステレオ録音)
原盤:仏Deutsche Grammophon 139 369

ドイツ屈指のカルテット、ドロルツ四重奏団は、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団のメンバーであったエドゥアルト・ドロルツによって1950年にベルリンで結成された。フルトヴェングラーとカラヤンという、ドイツ音楽の2大巨頭を支えたドロルツだが、ティボーやブイヨンといったフランスの巨匠たちから学んだだけに、このドビュッシーとラヴェルは実に格調が高く、キメ細かで情緒豊かな演奏。

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ハイドン/ピアノ協奏曲 ニ長調 Hob.XVIII:11
モーツァルト/ピアノ協奏曲第12番 イ長調 K.414

ヴァッソ・デヴェッツィ:ピアノ
ルドルフ・バルシャイ指揮
モスクワ室内管弦楽団

録音:1960年代初期 (ステレオ録音)
                  原盤:英HMV SXLP30184

マリア・カラスと深い親交があった事で有名なギリシャのピアニスト、ヴァッソ・デヴェッツィは活躍の場をパリからモスクワに移し、旧ソビエト連邦の名匠たちと共演を重ねた。デヴェッツィの録音は多くはないが、ルドルフ・バルシャイと共演のJ.S.バッハ、ハイドン、モーツァルトの録音は、そのどれもが透明感に溢れ、生き生きとした世界を展開し、フランス風に洒落た一面も見せる魅力的な演奏。

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シューベルト/交響曲第9番 ハ長調 「ザ・グレート」

アタウルフォ・アルヘンタ指揮
セント・ソリ管弦楽団

録音:1957年11月 パリ (ステレオ録音)
原盤:米Omega OSL-12

44歳で夭折したスペインの鬼才アタウルフォ・アルヘンタの死の2ヶ月前の貴重な録音。アルヘンタは一部のライヴ録音を除き、独墺系の作品のセッション録音は皆無に等しく、このシューベルトはまさに奇跡的な音源。疾走感溢れる実に軽快で躍動的な演奏で、この大曲を一気に聴き終える。この特徴的な響きはスペインの指揮者とフランスのオーケストラならではのサウンドと言えよう。

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ベートーヴェン/
交響曲第1番 ハ長調
交響曲第8番 ヘ長調

アルトゥール・ローター指揮
ベルリン交響楽団

録音:1950年代後期 (モノラル録音)
原盤:独Opera 1145

アルトゥール・ローターの交響曲の録音は極めて少ないが、ベートーヴェンの交響曲の録音は幾つか残しており、ここでは「第1番」「第8番」という比較的小規模な2曲が収録されている。派手に着飾ったような演出がない室内楽的な演奏で、簡潔ながらも骨太な仕上がりとなっている。これは作品の持つ性質を完全に把握して成し得た見事な解釈で、ローターの真骨頂というべき名演だ。

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モーツァルト/ ピアノ協奏曲第27番 変ロ長調 K.595
ピアノ・ソナタ第17番 変ロ長調 K.570
グルックの「メッカの巡礼」による10の変奏曲 ト長調 K.455
ロンド 二長調 K.485

ハンス・ヘンケマンス:ピアノ
ジョン・プリッチャード指揮
ウィーン交響楽団

録音:1954年 (モノラル録音)
原盤:独Philips G05135R / 蘭Philips A00758R

オランダ出身のハンス・ヘンケマンスは作曲家でピアニスト、そして精神医学の医師でもあった。ドビュッシーの作品の解釈は高く評価され、ピアノ作品全集も完成させた。またベートーヴェンやラヴェルも得意としたが、モーツァルトの演奏家として比類なき存在であった。ヘンケマンスの演奏は余計な装飾や表情付けを排した簡素さが魅力で、作品の美しさそのものを引き出している。